【弊社製品Tips】AutoDPでタッチパネルを使ってアンケートを取る

前回記事 【弊社製品Tips】AutoDPでアンケートを行うコンテンツをExcelの表から自動生成するでは、アンケートの為のコンテンツ(PowerPointファイル)をExcelの表から自動生成する例を紹介しましたが、アンケートへの回答方法は、AutoDPをインストールしたPCとは別に、専用端末ソフト(VITForAutoDP)をインストールしたタブレットPCを用意し、そのタブレットPCを使って回答するというものでした。

AutoDP with PaPeRo i のVer 1.28では、PowerPointのスライドショーに表示されたテキストや図形等に設定されたリンクによる画面遷移に応じてプレゼンを行う機能が追加されていますので、今回はその機能を使って、スライドショーに表示された選択肢に直接タッチする事により回答するアンケートを作ってみました。

前回の方法では、専用端末ソフトの画面にボタンを6つまでしか表示できないという制約から、選択肢が7つある質問に回答するために2回の操作が必要な場合がありましたが、今回は専用端末ソフトを使わないため、選択肢が7つある質問に回答する場合でも1回の操作で回答できます。

前回はAutoDPをインストールしたPC以外にタブレットPCを準備する必要がありましたが、今回の方法では、PowerPointのスライドショーから直接回答できるため、必要となるPCはAutoDPをインストールしたPCのみとなります。

今回の方が前回に比べてシステム構成が単純になり、回答方法も直感的になります。
しかしながら、例えば回答者から離れた場所に大型ディスプレイを設置し、そこにアンケート以外のAutoDPコンテンツも流す必要があり、AutoDP用のPC以外にWindowsタブレットを設置する事が可能な場合、前回の方法の方が有効であると考えられます。

前回記事と今回記事との違いをまとめると、以下のようになります。

相違点 前回 今回
AutoDPのバージョン Ver 1.25以降 Ver 1.28以降
AutoDP以外の必要ソフトウェア 専用端末ソフト(VITForAutoDP)(AutoDPインストールCDに同梱) なし
アンケートへの回答方法 スライドショーの画面とは別の画面を操作して回答 スライドショーに表示された選択肢をタッチして回答
アンケートへの回答時の操作回数 1質問当たり1回 1質問当たり2回必要な場合あり
最小システム構成 PaPeRo i + WindowsPC(AutoDP用) + WindowsPC(専用端末用) PaPeRo i + WindowsPC(AutoDP用)
利用場面の例 回答者から離れた場所に大型ディスプレイを設置し、
そこにアンケート以外のAutoDPコンテンツも流す必要があり、
なおかつAutoDP用のPC以外にWindowsタブレットを設置する事が
可能な場合
タッチパネル付きディスプレイを回答者のそばに設置する場合

AutoDPでアンケートを行う為のコンテンツを作成するには、AutoDPの発話コマンドの他に、ページ遷移待ちや条件分岐等のコマンドを駆使する必要がありますが、以下でご紹介しているExcelファイルのアンケート文言を入れ替える方法で行う方が簡単にできるため、AutoDPのコマンドを知らない人にもコンテンツの作成が可能となり、コンテンツのバリエーション増加につながると期待できます。

アンケートの内容

今回例として使用するアンケートの内容は、【弊社製品Tips】AutoDPでアンケートを行うコンテンツをExcelの表から自動生成すると同一です。

前提

以下の説明では、
・WindowsPCにAutoDP(Ver.1.28以降)及びPowerPointがインストールされている事
・PaPeRo i にPaPeRo制御用WebSocket通信アドオンシナリオがインストールされている事
・AutoDPをインストールしたPCに、Microsoft Excelもインストールされている事
・AutoDPをインストールしたPCのディスプレイにタッチパネルがついている事
・AutoDPLauncherを起動した時に表示されるダイアログボックスの左下の「運用設定」ボタンを押したときに現れるダイアログボックスの「WRITE_VARコマンド実行時の変数出力先」の欄が、インストール時の内容(C:\autodp_data\variables.csv)となっている事
を前提とします。

アンケート用PowePointファイルの生成

(1) AutoDPQstLinkExample.zip をダウンロードし、その中のAutoDPQstLinkExampleフォルダの中の「AutoDP_コンテンツ生成(アンケート).xlsm」及び「アンケート(製品Tips)_ひな形.pptx」を、AutoDPをインストールしたWindowsPCの任意のフォルダに配置します。

(2) 「AutoDP_コンテンツ生成(アンケート).xlsm」をダブルクリックにより開きます。
このExcelファイルには、「アンケート作成」「アンケート集計」という2つのシートが含まれており、今回のアンケートのコンテンツ生成に必要な設定が既に記述されています。

(3) 「アンケート作成」シートの表の上にある「アンケート作成」ボタンをクリックすると、同じフォルダにある「アンケート(製品Tips)_ひな形.pptx」が読み取り専用で開かれ、設問ページの必要数分のコピー・各ページへの質問内容の記載・ノートへのコマンド記述が行われます。これが、自動生成されたPowerPointファイルとなります。

(4) 自動生成されたPowerPointファイルを、別名で保存します。

アンケートの開始

(1) AutoDPをインストールしたPCの、Cドライブの直下に、「autodp_data」というフォルダがない場合は、エクスプローラーで作成するか、又はAutoDPLauncherを起動した時に現れる右下の「運用設定」ボタンを押したときに現れるダイアログボックスの「OK」ボタン又は「キャンセル」ボタンをクリックし、「C:\autodp_data が存在しません。作成しますか?」というメッセージダイアログがが出たら、メッセージダイアログの「OK」ボタンをクリックします。

(2) PaPeRo i の電源を入れ、PaPeRo i の首が一旦上を向き、再び前を向くのを待ちます。

(3) AutoDPを立ち上げ、プレゼンに使用するPowerPointファイルとして上記で生成したPowerPointファイルを指定し、プレゼンを開始させます。
プレゼンが開始されると、PaPeRo i が「これより、アンケートを始めます。あなたの所属はどちらでしょうか」と発話した後、質問1への回答待ちになります。
この時、PowerPointのスライドショーには、所属を尋ねる質問と、1~7までの選択肢が表示されます。

アンケートへの回答

アンケートへの回答は、スライドショーに表示される選択肢をタッチする事により行います。

アンケートの流れ

アンケート全体の流れは以下のようになります。

(1) PaPeRo i が「これより、アンケートを始めます」と発話し、スライドショーに挨拶文を表示します。

(2) PaPeRo i が質問1を発話し、スライドショーに質問と選択肢を表示します。

(3) 回答者が画面の選択肢をタッチする事により質問に回答します。
この時、1分間待って回答されなければ、(1)に戻ります。

(4) 質問2~5について、(2)(3)を繰り返します。
但し、条件のついた質問(質問3及び質問4)については、条件を満たさない場合はスキップします。

(5) 回答者が最後の質問(質問5)に回答すると、PaPeRo i が「これでアンケートは終了となります。ご協力ありがとうございました」と発話します。

(6) 質問1~5の回答が記録され、(1)に戻ります。

アンケート結果の集計

以下の手順でアンケートの結果を集計・確認する事ができます。

(1) AutoDPを終了させます。

(2) 「AutoDP_コンテンツ生成(アンケート).xlsm」に含まれる、「アンケート集計」シートの「集計開始」ボタンをクリックします。

(3) 集計が行われ、集計結果の保存先を指定する為のダイアログボックスが表示されます。保存する場合は保存先を指定して「OK」をクリックします。保存の必要がなければ「キャンセル」をクリックします。

今回のアンケートの仕組み

AutoDP Ver 1.28 には、スライドページの切り替わりを待ち、コマンドの実行を切り替わり先 のノートの先頭に移すプレゼンコマンドである WAIT_PAGE_CHANGE コマンドなどが追加されており、今回の例ではそのコマンドを使用しております。
WAIT_PAGE_CHANGE コマンドの実行中にスライドショー内の選択肢をクリックすると、選択肢に設定されたリンクに従ってページ遷移が起こり、遷移先のページのノートに書かれたコマンドが実行されます。

今回のコンテンツ自動生成と集計の仕組み

今回のコンテンツの自動生成とアンケート集計の仕組みは、【弊社製品Tips】AutoDPでアンケートを行うコンテンツをExcelの表から自動生成するとほぼ同様ですが、以下の点が異なります。

【弊社製品Tips】AutoDPでアンケートを行うコンテンツをExcelの表から自動生成するでは、回答の入力の為に VAR_TERMINAL_INPUT コマンドを生成していましたが、今回は WAIT_PAGE_CHANGE コマンドを生成します。

【弊社製品Tips】AutoDPでアンケートを行うコンテンツをExcelの表から自動生成するでは、選択肢が6つを超える質問については、専用端末ソフト(VITForAutoDP)に表示できるボタン数の制限から、選択肢を1~5と6以降の2つのグループに分け、特定のボタンが押された時にグループを切り替えるコマンドを生成しておりましたが、今回はそのようなグループ分けや切り替えの為のコマンド生成は不要のため行いません。

【弊社製品Tips】AutoDPでアンケートを行うコンテンツをExcelの表から自動生成するではリンクによるページ遷移はありませんでしたが、今回はリンクによるページ遷移を使うため、ひな形のPowerPointの回答ページの8つの選択肢にあらかじめリンクが設定されており、8つのリンクによる遷移先のページもそれぞれ準備してあります(アンケート(製品Tips)_ひな形.pptx の3~10ページ目)。
自動生成のマクロを実行すると、質問ページ(12ページ目)が質問の数だけ複製され、それぞれの質問ページの選択肢のテキスト変更・余分な選択肢の削除・ノートへの発話コマンドや WAIT_PAGE_CHANGE コマンドの書き込みが行われます。
リンクによる遷移先のページには、それぞれ選択肢の番号を回答用変数に入れる SET_VAR コマンドと、次の質問への分岐ページ(11ページ目)に遷移する GOTO コマンドが書き込まれます。分岐ページのノートには、現在の質問番号や現在までの質問への回答により、次の質問に進むための条件判断や分岐などのコマンドが書き込まれます。

独自のアンケートコンテンツを作る場合

アンケートの質問及び選択肢は、AutoDP_コンテンツ生成(アンケート).xlsm の「アンケート作成」シートに記述します(下の画像参照)。

このシートの記述内容を変更する事により、独自のアンケートコンテンツを作成する事ができます。

「質問」の「表示」欄(D列)は、スライドショーに表示する質問、「発話」(E列)はPaPeRo i に発話される文言です。同一の場合、「発話」の記述は省略できます。
F列以降は選択肢の設定となっており、1~8の「表示」欄に記載した言葉がスライドショーに表示され、選択された場合のCSVの出力には「記録」欄に記載した文字列が使われます。同一でよい場合は「記録」欄の記載を省略できます。
質問に条件を付ける場合は、「条件」の「質問番号」欄(B列)に質問番号を、「回答番号」欄(C列)に回答番号を記載します。
記述済の例の場合、質問3は質問2の答えが1の場合のみ、質問番4は質問3の答えが2の場合のみ質問される事になります。

問題数、選択肢、質問条件について

今回作成したアンケートコンテンツ自動生成用のマクロは、「アンケート作成」シートの5行目から、5行目以降のD列が空欄になっている最初の行の手前までの行を、質問の記述とみなします。
従いまして、20問を超える問題数のアンケートを行う場合は、25行目以降に21問目以降の質問と選択肢を記述して頂く事により対応可能です。

しかしながら
・選択肢の数を9個以上にしたい
・1つの質問の選択肢を、2ページに渡って表示したい
といった場合には、シートへの欄の追加の他に、マクロの変更及び、アンケート(製品Tips)_ひな形.pptxの変更が必要となります。

また、質問の条件指定としては、「質問〇の答えが〇の場合」のパターンにしか対応していないため、
・「質問〇の答えが〇又は〇の場合」や「質問〇の答えが〇又は〇の場合、又は質問〇の答えが〇の場合」という条件を指定したい
といった場合にも、マクロの変更が必要となります。

マクロの変更には、AutoDPのコマンドの知識に加え、Excel VBAに関する知識が必要となります。


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